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君の目に映る残像の続きのヒノエ弁慶。18禁。



ヒノエサイド

触れた肌は想像以上に白かった。
細く見えても戦う男の体だ。しっかりと良質の筋肉がその身を覆っている。そんな柔らかさなどはない体に、かつて無いほど高ぶりを覚える自分が居る。
「……っ、ぁ」
感じやすいのか慣れているのか、少しの刺激で彼は身を振るわせた。
「感じてるんだ?弁慶」
からかいの言葉を向ければ、潤んだ視線が睨みつけてくる。
「誰、が……」
かすれる声。意地っ張りな事だと笑った。
「あんただよ。もしかしてなれてんの?胸嬲られて、こんなに濡らしてさ」
下へ手を伸ばし、濡れた音を聞かせる為に態と乱暴に梳く。
「ひぁっ!」
何か抗議をするつもりで口を開いていたのだろう、彼の口から噛み締めきれない声が漏れた。
「あ……や、」
「素直になりなよ…そうすればもう少し、優しく可愛がってあげるから」
その言葉に、彼は可笑しな程身を強張らせ、泣きそうな目でこちらを見上げる。
「君、に、優しくなんて、気持ち悪い、ですよ」
乱暴に抱かれた方がましだと、顔を歪めて。
「乱暴な方が良いんだ?あんたそんな性癖なの?」
「ちが……勘違い、しそうで」
言いかけて彼は止まった。不味い事を言ったと言う様に。
ヒノエは暗く嗤う。成るほど…。
「優しく抱かれると……九郎に抱かれてる気になるって?」
思いの他低くなった、声。良く聞こえなかったのか、弁慶は不思議そうな顔をする。
ああ、わかっていた。自分がどちらかの身代わりだと。だけど。
思い知らされる、苦しみは、思いの他きつい。
「ヒ、ノエ」
「ああ、望み通りに」
乱暴に抱いてやるよと口の中でだけ呟いて、ろくに慣らしていない後ろへ、欲望の塊を押し当てる。
「だけど、忘れるな……あんたを今、抱いているのは俺だ」
あんたに熱を与えているのは、あんたに涙を流させているのは、あんたを……愛して、いるのは。
言えない言葉を押し隠すように、弁慶の中に押し入る。
弁慶は喉をそらし、衝撃に耐えた。






弁慶サイド

体内にねじ込まれた熱に、弁慶は唇を噛んで耐える。
乱暴な扱いに体がきしんだが、優しくされるよりはましだった。
優しくされれば誤解してしまいそうで……愛されているのだと、錯覚してしまいそうで。
現実を考えれば、それはあまりにも辛すぎる。
「へぇ、ろくに慣らさなかったのに、切れやしない。やっぱり、慣れてるんだ?」
嘲るようなヒノエの声。だがその声が微かに上擦っている事で、彼が快楽を得ている事を知る。
『僕は…なんて』
それだけで喜びを感じる。彼と繋がった事、触れる肌の温もり、そして自分に感じてくれる、ヒノエ。
『惨めだ』
「ひ、うぅ……っ」
奥に入り込んだ灼熱が、感じる部分を擦り上げる。前に触れられた訳ではないのに、苦しいほどの快楽を覚える。
「ずいぶん……やらしー体」
『それは相手が、君だから』
言えぬ言葉を飲み込んで、ヒノエに縋りそうになる手を、必死に床板に爪立てる事で抑えた。


目覚めた時、辺りには誰も居なかった。ヒノエは帰ったらしい。
弁慶は無造作に自分にかけられた衣を、そっと握り締める。
指先に痛みが走り視線をやれば、床板をかきむしった時に引っ掛けたのか、爪が割れて血が滲んでいた。
「つ…」
そっと指に舌を這わす。
舌の上に血の味が滲んだ。

何度も何度も、ヒノエは弁慶の中にその欲望を叩き付けた。最後には意識を朦朧とさせた弁慶に、彼は笑ったようだ。
『男に嬲られて感じるなんて、とんでもない性癖だね、叔父さん』
『他には、知られたくないだろ?』
『だから…欲求不満になったら、俺に言いなよ』
『解消に、付き合ってあげるから…優しい甥っ子が、さ』
俯いていた先の衣の上に、ぽたりと雫が落ちる。
それが何かを理解して、慌てて弁慶は目をきつく閉じた。
冗談ではない。自らを哀れんで流す涙など……それこそ惨めだ。
だが、自らの意思では止まりそうに無い涙に、諦めて衣で顔を覆った。


『告げてしまえば、どうなるだろう』
君を好きだと、愛していると。
きっと返されるのは侮蔑と嫌悪。
『ああ、だけど』
いっそその方が楽かも知れない。
中途半端な場所に立ち、血縁の繋がりに縋っているよりも。
「……君を、愛してます」
ここまで落ちてしまったのならば、細い蜘蛛の糸にしがみ付くよりも。
「ヒノエ、僕は……」
全てを断ち切り、地獄へと。
「君を、愛しているんです」



誰も居ない空間に、その言葉は浮かんで消える。
弁慶は涙を流したまま、笑った。
馬鹿な自分を、ただ、嗤った。








君の目に映る残像の続きで、すれ違いヒノ弁です。
………あれ?いや、本当はあの二人を幸せに……しようかなーって…書き始めたのに。
ますますこんがらがって……おかしいなぁ。
弁慶さんは本来泣かない人だと思います。でも一人の時ぐらい、泣いても良いんじゃないかな、なんて考えてみたり。
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プロフィール

アサ

Author:アサ
二次創作を吐き出すブログ。
男同士や男女や女同士の恋愛を扱う物が多いです。
苦手な方はお気をつけ下さい。

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